カレー作りは奥が深い
ルーの箱通りだけじゃもったいない。コクと深みを生むひと手間の魔法
カレーを作るとき、カレールーの箱の裏に書かれた作り方をそのまま再現するのも間違いではありませんが、そこにいくつかの「ひと手間」を加えるだけで、味わいが驚くほど変わることをご存知でしょうか。
今日は私が作るカレーのポイントをご紹介します。
時間をかけて飴色玉ねぎを作る
カレー作りにおいて最も重要であり、かつ味の土台となるのが玉ねぎの扱いです。
レシピには薄切りにして炒めるとしか書かれていないことが多いですが、ここで時間をかけて「飴色玉ねぎ」を作るかどうかが、仕上がりのコクを決定づけます。
強火ではなく中火から弱火で、焦がさないようにじっくりと水分を飛ばしながら炒めることで、玉ねぎの糖分が凝縮され、砂糖や化学調味料では出せない自然な甘みとほろ苦い深みが生まれます。
もし時間がないときは、電子レンジで数分加熱してから炒めると、時短で飴色に近づけられますよ。
お肉には焼き色をしっかりつける
次に気をつけたいのがお肉の調理法です。
野菜と一緒に最初から煮込んでしまう方もいますが、おすすめは、まずお肉だけを強火で表面に焼き色がつくまでソテーすることです。
ソテーすると、肉の旨味を閉じ込め、煮込んだときにパサつくのを防げます。
そして、煮込みに使う水の分量も非常にシビアなポイントです。
野菜からも水分が出るため、箱の表示通りか、あるいは少し少なめに入れるのが濃厚なカレーを作るコツです。
煮込んでいる最中に出てくるアクは、雑味の原因となるため丁寧に取り除きましょう。
最後にルーを溶かすときですが、必ず火を止めてから入れるのが鉄則です。
沸騰した状態で入れると、デンプンが急激に固まってダマになりやすく、舌触りが悪くなってしまいます。
ルーが完全に溶け切ってから、再び弱火でとろみがつくまで煮込むことで、滑らかで艶のあるソースに仕上がります。
隠し味で個性を出す
さらに味をランクアップさせるのが隠し味の存在です。
ご家庭にある調味料を少し足すだけで、プロのような複雑な味わいを表現できます。
例えば、コクを出したいならチョコレートやバターをひとかけら、深みとほろ苦さを加えたいならインスタントコーヒーを小さじ半分程度入れるのが定番です。
また、フルーティーな酸味と甘味を持つすりおろしリンゴやハチミツ、あるいは中濃ソースやケチャップを隠し味として使うと、スパイスの角が取れてまろやかになり、お子様でも食べやすい味に変化します。
入れるタイミングは、煮込みの段階か、仕上げの直前が一般的ですが、入れすぎると全体のバランスが崩れてしまうので、あくまで隠し味として少量から試すのが成功の秘訣です。
こってり味をリセットする最強の副菜たち
口の中をさっぱりさせるサラダと漬物
カレーライスは一皿で炭水化物、タンパク質、脂質が摂れる完全食に近いメニューですが、どうしても味が濃厚で脂っこくなりがちです。
そのため、付け合わせの副菜には、口の中をリセットしてくれるさっぱり系や酸味のあるものが非常によく合います。
定番中の定番ですが、コールスローサラダや大根サラダは最高のパートナーです。
キャベツや大根のシャキシャキとした食感がアクセントになり、マヨネーズやドレッシングの酸味がカレーの辛さを中和してくれます。
また、福神漬けやらっきょうだけでなく、自家製のピクルスを用意するのもおしゃれですね。
キュウリ、パプリカ、セロリなどを酢漬けにしておけば、彩りも鮮やかになり、茶色一色になりがちなカレーの食卓が華やぎます。
最近では、インドの漬物である「アチャール」を玉ねぎで作るのも人気で、スパイスとレモンの酸味が効いた味わいは、本格的なスパイスカレーとの相性が抜群です。
栄養バランスを整えるスープと箸休め
カレー自体がとろみのある料理なので、コーンポタージュのような濃厚なスープよりは、コンソメスープやオニオンスープのようなサラッとしたものがおすすめです。
具材には、カレーに入っていない葉物野菜やキノコ類を使うと、不足しがちな栄養素を補うことができます。
もし、もう少しボリュームが欲しいという育ち盛りのお子様がいる場合は、タンドリーチキン風の味付けをしたグリルチキンや、シンプルな目玉焼きをトッピングとして用意するのも喜ばれます。
カレーという主役を引き立てつつ、最後まで飽きずに食べ進められるような副菜を選ぶことで、いつものおうちカレーが特別なディナーへと変わりますよ。