夏になったら食べたい「雪くま」

熊谷の暑い夏は「雪くま」を食べて乗り切ろう

埼玉県熊谷市といえば、最高気温40℃を超えたこともあるほど夏の暑さで有名な町です。
酷暑で有名なのは市にとってマイナスイメージですが、それを逆に売りにしようと、町おこしのために独自のかき氷が考案されました。
それが今回ご紹介する「雪くま」です。
「雪くまを食べて暑い熊谷の夏を乗り切ろう」というコンセプトです。

かき氷なんてどこで食べても大差ないと思ってしまいそうですが、雪くまは違います。
ふつうのかき氷だと食べるとどうしてもシャリシャリした氷粒が口に残ってしまうものですが、雪くまは削り方を工夫しているため、食感が綿菓子のようにふわふわです。
淡雪のように口の中で消えていきます。

雪くまは熊谷市のホームページでも紹介されており、年々雪くまを出すお店も増えていますが、実は、雪くまには市によって定められた条件があります。
以下の条件を満たし、さらに、市を通したうえでないと「雪くま」という名前で販売することができません。

その条件とは、一つは熊谷の地元の水で作った氷を使っていることです。
熊谷ではおもに地下水が使われており、おいしい水として知られています。
その水を材料としていることが、雪くまの第一の条件です。

もう一つの条件は削り方です。
雪くまの特徴であるふわふわした食感を出すために、削り方に注意して作らなければなりません。
雪くまという名前の通り、雪のような食感を目指します。

そして、最後の条件が、オリジナルの食材やシロップを使っていることです。
つまり、雪くまは食感こそふわふわで共通していますが、味や具はお店ごとに違うわけです。
その店でないと味わえない独自の雪くまですので、熊谷を訪れた際は雪くまの食べ歩きをしてみるのも楽しいのではないでしょうか。

雪くまを食べるのにおすすめのお店

雪くまを出すお店のなかでも特に人気なのが、高崎線熊谷駅から車で約25分、妻沼聖天山の境内で営業する「騎崎屋」です。
行列がいつもできるほどの大人気店で、いちごのシロップと練乳がかかった雪くまが楽しめます。
いちごは熊谷産の地元のいちごで、毎日その日の朝に採っているそうです。
シロップだけでなく、果実のままのいちごも楽しめます。
とても人気のあるお店で、シロップが切れた時が閉店です。
お出かけの際は早めに来店しましょう。

秩父鉄道の上熊谷駅から歩いて数分のところにある「いわ瀬」というお店も、おいしい雪くまが食べられると評判です。
こちらは焼きそばやフライなどを出す鉄板焼きのお店なのですが、富士山をイメージした「雪くまミルク」という真っ白な雪くまを提供しています。
ふわふわの真っ白な氷にシロップのミルクも真っ白なので、見た目は本当に白一色です。
熊谷のおいしい水が持つ本来の味が楽しめるでしょう。