和同開珎発祥の地と言われる「和銅遺跡」

和銅遺跡の特徴とは?

日本で初めて貨幣が作られたのは、西暦700年代の始めとされています。
その名称は和同開珎と呼ばれていて、とても有名な貨幣です。
和同開珎の発祥地の地は埼玉県にある和銅遺跡だとされていて、今でも銅の採掘跡が残っています。
歴史をさかのぼると、この秩父地方にある山から銅が採掘されて、西暦708年に朝廷に献上されたことから始まります。
そのことがきっかけで、年号が和銅と改められると同時に和銅遺跡が作られることになったのです。

日本最初の貨幣の始まりとなった和銅は秩父地方で盛んに掘られてきて、特に和銅山と呼ばれる山の周辺で生産されました。
この山には100メートルを優に超す採掘跡が残っていて、露天堀がどのようになされていたかを後世まで伝える重要な跡地となています。
さらに、距離は離れていますが、同じ秩父市内には銅の精錬所跡があるなど銅にまつわるスポットがたくさんあるのです。

現在では、この和銅の採掘を行っていて露天掘の跡地や和銅鉱物館といったものが観光地となっています。
精錬所跡や銅と同じく掘られていた金山の跡地なども見られるようになっていて、様々な異なる史跡を巡れるのが特徴です。

和銅遺跡でおすすめしたいポイント

和銅遺跡はいくつものスポットで成り立っていますので、まとめて見学できるようにコースをあらかじめ考えておくと良いです。
まずは和銅採掘露天掘跡からスタートするのが一般的です。
このスポットには由緒正しい聖神社があり、古くから和銅生産に関係する人々の信仰の場を見ることもできます。

神社の境内には和銅鉱物館はがあります。
こじんまりとした施設ですが、非常にたくさんの鉱石が収められていて見ごたえがあります。
日本全国で産出された鉱物の他、東アジアやアメリカなど世界各国の鉱物を展示してあって、自然の驚異と美しさに触れる機会となります。

また、鉱物だけでなく、和同開珎が作られていた時代の遺物も展示されています。
貴重な資料で他ではなかなか見られないものですので、忘れずに立ち寄りましょう。
その後、銅の精錬所や鉱山の跡地を見学することができます。
山道の中をゆっくりと歩いて、どのような技術で銅などの金属を精錬していたかを知れて、昔の人々の知恵と努力に驚かされることでしょう。

和銅遺跡へのアクセス

和銅遺跡へのアクセスは国道140号線を通るのがスムーズです。
秩父市内から長瀞町方面に行くと、国道沿いに看板が立っていますのですぐに見つけられます。
自動車だけでなく公共交通機関でもアクセス可能です。
秩父鉄道の和銅黒谷駅で下車して、ゆっくりと30分くらい自然を楽しみながら歩くと遺跡の入り口にたどり着きます。