「オートバイによるまちおこし」を掲げる小鹿野町

小鹿野町のバイクを活用した町おこしの取り組み

埼玉県小鹿野町では、2006年から「オートバイによるまちおこし」を実施しています。
というのも、小鹿野町の中にはバイクツーリングで人気のスポットがいくつもあって、たくさんのライダーが訪れてくれるところだからです。
ただし、バイクによる騒音被害があると感じる町民の皆さんもいらっしゃるため、バイクと住民の方々との共生をよく考えた形での取り組みを実施しています。
特に最近はツーリングを楽しむライダーの多くが中高年の方々や女性の方となっているため、安心して町としてもバイカーを受け入れられます。

その上で、ボランティア団体の協力も得つつ、様々な形で活動を行っています。
たとえば、「小鹿野バイクの森」という施設をオープンしました。
これは以前「バイクの森おがの」という名称で存在していた施設なのですが、2010年に閉所になってしまったので、復活という形で開館しました。

この施設で人気なのが「バイク弁当」です。
バイクの燃料タンクの形をしたお弁当箱に、ツーリング中の昼食にぴったりの料理が入っていて、ライダーから人気を集めています。
館内には他にも「アライヘルメットミュージアム」を設けています。
バイクヘルメットとしてトップブランドのアライが手掛ける様々なタイプのヘルメットが展示されていて、見ていて飽きません。

町おこしの成果について

こうした町を挙げてのオートバイを使った町おこしによって、小鹿野町には様々なメリットがもたらされています。
全国的に見ても、ツーリングを楽しむバイカーを誘致する目的での町おこしというのは珍しいものです。
そのため、新聞やテレビなどのメディアが度々小鹿野町の町おこしを取り上げてくれましたし、「小鹿野バイクの森」のロケなども行われました。
こうして小鹿野町の知名度が上がっていることは、とてもうれしいことです。

また、ツーリングで立ち寄るバイカーの方々が町内でお土産物を購入したり飲食店で食事、休憩をしてくれることで、町内の経済活動も活発になっています。
さらに、もともとツーリングスポットとして有名だったところへの来客者数が増えて、活発な人の行き来が見られるのも大きな成果と言えるでしょう。

小鹿野町には複数のスポットがありますし、周辺エリアも含めて泊りがけでツーリングをされるライダーの割合が高くなっています。
そのため一時的に立ち寄るだけでなく、町内の宿泊施設に泊まってゆっくりと時間を過ごしてくださる方も増えています。
さらに、ツーリングで来たライダーが今度は家族を連れて泊りがけで遊びに来るという事例も増えています。
こうして、経済効果や知名度などの点で町おこしは良い効果を生み出していると言えます。